さて、今回は『週40時間の自由をつくる 超時間術』を読んだところ、とても良かったので紹介します。
今年いっぱいは半ニートみたいな生活を送りますが、これでも時間が足りないんですよね。まっとうな社会人の方はなおさら時間がないと思います。

なぜ1日は24時間しかないんだ…
この本を読むと、いかに自分の時間感覚が狂っていたのかよく分かりました。
『週40時間の自由をつくる 超時間術』の構成・著者
第1章:時間にまつわる3つの勘違い
第2章:時間感覚を正す7つのフィックス
第3章:それでも時間がないあなたに贈るストレス対策
第4章:職場の時間汚染に打ち勝つ働き方
第5章:自分の時間を取り戻す8週間プログラム
『週40時間の自由をつくる 超時間術』目次より引用
著者はメンタリストDaiGoさん。「メンタリスト」という言葉を日本に広めた人です。
個人的にはテレビ番組でチラ見した記憶しかありませんでしたが、書籍を何冊も出版したり、ニコニコ生放送で有料の生放送をしたりしているようです。一部はYouYubeチャンネルからでも視聴できます。
1章:時間に対する3つの勘違い
時間がないと感じるのは時間感覚が歪んでいるから。時間をコントロールすることで時間が増える。
1.物理的な時間がない
日本の平均労働時間は、1970年の2200時間から2016年の1713時間まで下がった。
しかし、現代人は時間がないと感じ、毎週30~40時間も余らせていることに気づいていない。
「忙しい」と口に出すと、意識が未来や過去にいって目の前のことに集中できなくなる。
2.やることが多すぎる
「やることが多い」と感じることで、人は退屈を紛らわし安心感を得ている。
しかし、実際にやることが多いと生産性が下がってしまう。
3.忙しい人は仕事ができる
忙しさと有能さは比例しない。
1日の中で違うジャンルの課題に取り組むと、達成率は25%下がる。
さらに、1度気がそれると集中力を取り戻すまで15分はかかる。
そのため、働くほど仕事ができるというのは思い込みであり、実際の生産性は平均より劣る。
2章:時間感覚を正すために
全部で7つ書かれていますが、ここでは3つ紹介します。
1.ゴールコンフリクト(目標衝突)
時間不足を生み出す最大の原因。目標がぶつかり合うことで時間感覚が狂い、焦りと不安が生まれまる。
- 現在の目標を10個書く
- 挙げた目標から重要なものを5つ選ぶ
- 選んだ目標の障害を書き出す
- 障害をコンフリクトパターンに分ける
- 分かっているけどやらないコンフリクト→やるしかない状況や環境を作り出し自分を追い込む
- 思い込みコンフリクト→親友にアドバイスする感じで自分の悩みを客観的に見る
- 無知コンフリクト→知的謙遜が大事、鍛える場合はソクラテス式問答法を使用する
2.時間汚染を防ぐ
複数の作業を行う「マルチタスク」は時間感覚を大きく歪めて生産性を40%下げる。
ある作業から別の作業への切り替えを何度も行うと、常に時間に追われる状態になってしまう。
人間の脳は一度に同じ能力を使うとパニックを起こすが、逆に全く違う能力を使うマルチタスクならむしろ効率が良い。
脳のパニックを抑えるのに効果的なのが「タスクシフト」。
別の作業に移る前にタイマーを30分セットしておき、鳴ったら必ず作業を切り替える方法。
ToDoリストはアプリに入れるのではなく、インデックスカードを使ってその日にやるべきことを1枚ずつ書いて優先度順にまとめる方が脳にとっては良い。
3.呼吸を変える
時間を使いこなせないのは不安とストレスが原因。
もっとも効果的な対処法が呼吸法で「時間が足りない感覚」をやわらげることができる。
5個書かれているうちの2つを紹介。
腹式呼吸(1日10分を6~8週間)
- 右手を胸元に、左手を腹に置く
- 6~10秒をかけて鼻から息を吸う(横隔膜のふくらみを意識する)
- 6~10秒をかけて鼻から息を吐く
スダルシャンクリヤ(1日1回~)
- 1分間に3~4回のペースでゆっくり呼吸を続ける(3~5分)
- 1分間に30回のペースで呼吸(1~2分)
- 腹の底から「アー」と言いながらできる限り息を長く吐き切る(3回)
スクリーン無呼吸症候群
スマホやPCの画面から発せされるブルーライトの影響で、呼吸が浅くなったり止めてしまったりする症状。長く続くと時間不足の感覚はさらに悪化する。
ブルーライトを発する電子機器を使っている最中は、定期的に呼吸を意識した方が良い。
3章:ストレス対策
1秒~49日の間にできる様々な方法が全部で19種類紹介されています。
一部挙げておきます。本書ではそれぞれ解説されています。
- 背筋を伸ばす:3秒
- ガムを噛む:45秒~
- 太陽の光を浴びる:5分
- パワーナップ(短い昼寝):30分 etc
ストレス対策にならないこと
逆にストレス対策としてやってはいけないことを6種類挙げられています。
- ギャンブル
- ショッピング
- タバコ
- 酒
- 食べ過ぎ
- ゲーム、ネット
酒、タバコ、ギャンブルは納得。ショッピングや食べ過ぎでの解消は一時的にすぎない。
ゲームとネットは、触れるだけでドーパミンが分泌され心に疲れが溜まっていく。
何も考えずにダラダラやり続けると時間汚染が起こる原因になる。
ストレス解消の効果はあるので、何か明確な目的をもってやることが必要。

依存症レベルにネットやゲームに浸かっている身からすると何も言えねぇ!
4章:時間汚染に打ち勝つ働き方
働きたくないので一部だけ紹介。
通勤時間を減らす
生産性を大きく下げる原因となるのは通勤時間。近場に引っ越したり、在宅勤務を取り入れたい。
どうしても長時間通勤を避けられない場合は、3分読んで1分要約をするインターバル読書などを行う。目的意識を持てば通勤時間であっても有意義なものにできる。
メンタルが病みやすい会社の特徴
- 仕事とプライベートが混同している
- 仕事がない、無意味に感じられる
- 仕事の責任が重すぎる
- 組織内で不公平がある
- 業績が不安定
5章:自分の時間を取り戻すプログラム
第四章までに数々のテクニックが紹介されてきました。ここでは例として、8週間(2週間×4)かけて時間感覚を改善する流れが書かれています。
このプログラムを終えたら、時間不足の呪いが解けるまで本書に書かれていることを繰り返し行います。本当に時間を捨て去った時、あなたは自分の時間を取り戻すことができる。
「究極の成功とは、自分のやりたいことをするための時間を、自分に与えることである」
Leontyne Price
まとめ
こんな人にオススメ・忙しい日々を送っている
・やることが多く、時間がない
・自分の働き方を見直したい
・少しでも自由な時間が欲しい
イラストを要所で挟んでくれるので分かりやすかったです。さらに〇〇のデータによると~、〇〇の実験結果から~と根拠を示すことが多かったのでより納得させられる文章になっていました。
何をすれば自分の時間感覚の歪みを修正できるのかが分かりやすく、濃い内容になっているのでオススメです。
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